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うたかた日誌

好きに、書いてます。

夢喰い猫

朝、まだ寝ていられる時間に人を起こし、もう起きないとならない時間に添い寝してくる。その体のモフモフ感は、二度寝を誘う。彼女は、猫である。

寝坊だ!

             

彼女も私もお互い自由であるはずだが、こうやってたまつるんでしまう。自由なようでも飼われているには違いないし、私はあくまでも主の存在なのだ。

ご飯が気に入らないと朝3回ほど人を起こすが、私も目覚めるべき時間であることに気付き、ダラダラとベットから出たり入ったりしていると、もう起きるべきだろうと頭によぎる。彼女は、私が目覚めた事をちゃんと把握しての行動なのだろう。やはり彼女は、やさしくて良いやつに違いない。

過去の私のよく見る夢には度々いろんな動物が現れ、それは二本足で立ち上がるとしゃべりだし、最後にはそれらに襲われるという結末ばかりだった。
酷い時はしゃべりだした犬に尻を噛まれ、夢の中でも痛みのような苦しみのようなものを感じ、目が覚めるのだ。数日後、銭湯に一緒に入った友人に指摘され自分の尻を見ると、えぐれたような傷跡があった。間違いなく夢で噛まれた同じ部位であり、そのえぐれは尻の5分の1を持ってかれたような跡であった。

そんな夢を何度も見るうちに、私は夢の中で何の抵抗もしなくなっていった。大きなライオンに向かって「私を食べなさい、もう覚悟は出来ている。」と言うと、最後の一撃をくらったのか、夢の色が真っ黒になり終結するようになった。食べられてしまったのだ。夢の中ながらも覚悟したのだ。その感覚はまだ残っている。とても静かなものだった。

そして、いろいろあって彼女との生活がはじまった。
しばらくすると、そんな夢をすっかり見なくなったことに気付きはじめた。
ピタッと何かが止まった。あれからもう5年は経つ。
彼女のおかげのようだが、それによって彼女の身に何か降り掛かっているのではないかと考えると気が気ではない。

私がこの世に存在する遠い過去にご先祖が、動物に恨まれるような事でもして来たのだろうか。動物が好きだと今まで勝手に思い込んできただけなのだろうか。

冷静に考えれば、ただの夢である。
もうこんな事忘れても良いのだ。昔の話だ。

しかし、最近の数日ツアーに出ていた時、旅先で夢を見た。
鳥がしゃべりかけてきたのだ。たくさんしゃべってきて、しつこく追い掛けてもきた。目覚めたとき、”また来たか、彼女と離れると効力が無くなるのか”、と考えた。しかし、随分経ってからハッとした。その夢の中の鳥がオウムだったことを思い出したのだ。オウムはしゃべるらしいから、それは、ただのそういう夢。うん、オウムがしゃべるただの夢。そういう夢だったのだ!

彼女が安らぎ寝ている姿を見るのが、とても幸福な時間になった。
もうこんな夢の事は忘れて、共に過ごせるひとときを大切にしよう。

そんなことをぼんやり考えていたら、
あ!また寝坊だ!

 

(ミワヨシカズ)